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法律 2020年1月17日

入管法から見るマクリーン事件

マクリーン事件とは、日本における在留外国人の政治活動の自由と在留許可をめぐる事件のことです。
外国人に対して日本国憲法が保障する人権が、どこまで保障されるのかという点でも指導的な判例とされています。
今回はこの「マクリーン事件」についてわかりやすく解説致します。

【事件の概要】
アメリカ国籍のマクリーンさんは、日本で英語教師をするために1年間の在留資格を有していました。
マクリーンさんは在留中に、政治活動として、反戦集会に参加したり、デモ行進等を行っていました。
この政治活動を主な理由として、法務大臣が「更新は許可しません。」と不許可処分を行いました。
これに対し、マクリーンさんは、「外国人の政治的活動の自由」と、「法務大臣の拒否理由は憲法違反では?」と本件不許可処分を不服に思い、その取り消しを求めて訴えました。

【争点】
①外国人に基本的人権の保障は及ぶか?
②外国人に政治活動の自由はあるのか?
③法務大臣の拒否処分は合憲・合法か?

 

【結論】
①外国人にも基本的人権の保障は及ぶか?⇒及ぶ○
基本的人権の保障は、性質上日本国民のみを対象と解されるものを除き、日本に在留する外国人にも等しく及ぶ。
しかしあくまで、「在留制度の枠内で与えられたもの」にすぎない。

②外国人に政治活動の自由はあるのか?⇒ある○
政治活動の自由は、「日本の政治的意思決定またはその実施に影響を及ぼす活動を除き」保障される。

③法務大臣の拒否処分は合憲・合法か?⇒合憲・合法○
なぜなら、更新するかしないかは「法務大臣の裁量」であって、裁判所が違法判断するのは、法務大臣の処分が事実誤認に基づいていたり、明白に合理性を欠いている場合に限られるためです。
本案件では、裁量権の逸脱・濫用は認められず、合法と判断されました。

そして最高裁判決後にマクリーンは離日しました。

マクリーン事件において問われるのは上記の3点です。
基本的人権も政治活動の自由も保障されるけど、当然どちらも無制限じゃないということですね。
マクリーン事件は、外国人が日本の政治に直接介入するための政治活動を禁止することを示しています。
そして法務大臣には広い裁量があるので、「逸脱または濫用がなければ合憲」という判断です。

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