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ビザ時事 2020年2月3日

もしもの時の短期滞在ビザの更新について

現在、中国湖北省武漢市を中心に新型コロナウイルスによる肺炎の感染が拡大している問題で、封鎖状態にある武漢周辺に帰国できない複数の中国人観光客に、出入国在留管理庁が訪日に必要な短期滞在ビザの更新を認める特別措置をしていることが分かりました。
今回はそんな「短期滞在ビザの延長について」お話したいと思います。

 

【短期滞在ビザの延長は可能か?】
中国人の短期滞在ビザは15、30、90日の3種類です。
原則、短期ビザの延長&更新は認められません。
短期滞在ビザ(短期ビザ・観光ビザ)とは、短期間訪日する外国人を幅広く受け入れ、国際交流の活性化を図るために設けられました。
そして、短期ビザを取得した外国人にはそれぞれ来日の目的や理由があり、その目的が達成されると本国へ帰国するのが通常です。

 

しかし、諸事情により本来の目的が達成できなかった場合、当該外国人は引き続き日本での在留を入国管理局に対して願い出ることができます。
この申請のことを、短期滞在ビザの延長申請と呼びます。

しかし、本来短期ビザは90日間を超える滞在を想定していません。
もっといえば、当初の期限内に帰国することを条件に、大使館・総領事館はビザを発給しています。
つまり、15日・30日・90日以内という前提に基づいてビザが付与されているにもかかわらず、いわばその約束を守らずに延長・更新申請を実施するため、入国管理局内部でも非常に厳しい審査がなされます。

これがよく「短期滞在の延長は特別な事情がなければ難しい」といわれる理由のひとつです。
また短期ビザの性質上、年間180日以上の滞在を原則認めないよう留意するという入国管理局の方針も、不許可を言い渡される理由の一例として挙げられます。

 

【特別な事情とは】
下記のいずれかが認められると、例外的に延長(更新)許可が与えられます。
◆人道上の真にやむを得ない事情
◆上記に相当する特別な事情

「人道上」という言葉からも分かるように、特別な事情とは、既存のルールや過去の事例に関係なく、人として守らなければならない倫理にかなっていることを意味します。

つまり、この状況で帰国させるのはあまりにも気の毒だと客観的にみて思える程度の事情が「特別な事情」に相当すると考えられます。
※延長の理由が「不可抗力」によるものかどうかという観点も、ひとつの参考になるでしょう。
今回のコロナウイルスによって帰国が困難という理由は「不可抗力」にあたります。

不慮の事故や病気は不可抗力の側面が大きく、また当初の滞在計画では想定されていない場合も多いため、延長・更新が認められる可能性は相当程度あるといえます。

また、査証取得後、あるいは入国後に何らかの事情が変更となり、更新をしなければ入国目的を達せられない場合などは、許可がされているものと考えられます。
また、不測の事態(テロ・動乱・自然災害・)に遭遇したため、予定通りの帰国が不可能となった場合なども、更新が許可されるものと思われます。

 

 

【今回の新型コロナウイルスによる特別措置(短期滞在ビザの延長)の背景】
日本に滞在する湖北省の中国人のうち数名が、15日有効のビザで入国して、空港などが閉鎖される武漢に期限内に戻ることが困難と判断されました。
そしてその湖北省からの中国人数名に対し、短期滞在ビザの在留期間を30日間更新したとされます。

大阪入管によると、こうした武漢周辺の中国人の更新申請は急増しました。
担当者は「帰国が困難との合理的理由があれば、柔軟に対応していく」と説明しています。

 

【まとめ】
合理的な理由もなく、無理に申請を行っても審査が厳しいことには変わりありません。
延長・更新申請はとりわけ不許可率が高く、人道上の真にやむを得ない事情またはこれに相当する特別な事情があってはじめて許可が与えられることには十分留意しておきましょう。
また、特別な事情に相当するかどうかは入国管理局の最終的な判断に左右されるため、とにかく申請してみないと結果が分からない点も延長・更新申請の特徴といえます。

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