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ビザ時事 2020年2月14日

ゴーン被告はどうやって出国した?

ゴーン被告の不法出国(密出国)については、「日本の司法制度がなめれらている!」「弁護士が悪い!」「入国管理局はどうなってるんだ!?」等、様々な意見・論点が錯綜しています。
今回はカルロス・ゴーン被告がどうやって出国したのか?についてお話しようと思います。

 

【ゴーン被告の密出国の経緯】
そもそも、プライベートジェットで、楽器に紛れて密出国するなんて、そんな映画みたいな話本当なのかも疑わしいですよね。
誰に責任があるのか?とか言っていても、なかなか限界があります。

レバノンの治安当局者によると、ゴーン被告は日本を秘密裏に出国し、プライベートジェットを用いてトルコを経由し、
レバノンの首都ベイルートにあるベイルート国際空港に日本時間の2019年12月31日午前6時30分過ぎに到着しました。

日本の出入国在留管理庁のデータベースには出国の記録がありません。
レバノンのジュレイサティ国務相は、トルコから同国への入国時にはフランスのパスポートとレバノンの身分証明書を所持しており正当に入国したとしており、
同国政府関係者によると本名名義のフランスの旅券を用いていたといいます。
国土交通省大阪航空局関西空港事務所は、29日夜に関西国際空港を発ってイスタンブールに向かったプライベートジェットが1機あることを確認しています。

プライベートジェットの場合には保安検査(航空機内に積み込む荷物の検査)の「法的な義務」はなく、機長が実施の必要性を判断しており、「X線検査」の有無についても状況によって異なっています。
関西国際空港関係者は、「ケースが大きくて照射装置に入りにくかったため、X線検査を行わなかった」と証言しています。
そのため、ゴーンが大きな箱のようなケースに入った状態で、X線による検査を受けないままプライベートジェットの機内に積み込まれ、正規の出国手続きを受けずに離陸した可能性が浮上しています。

なお、日本の裁判所はゴーンを保釈する際に、「海外渡航の禁止」という条件を付しているが、ゴーンはこれに違反したということになります。

2019 年12月31日、ゴーン本人は、この密出国について、「私はレバノンにいる」という内容の声明を発表し、
「もはや私は有罪が前提とされ、差別がまん延し、基本的な人権が無視されている不正な日本の司法制度の人質ではない」「私は正義から逃げたわけではない。不公正と政治的迫害から逃れたのだ」と述べています。

本人の初公判は2020年4月21日に開かれる方向で調整が進められていましたが、刑事訴訟法に基づくと今回の場合では、本人が日本に帰国しなければ公判は開くことができない規定になっています。

日本はレバノンと「犯罪人引き渡し条約」を締結しておらず、同国の了解を得られなければゴーンの身柄が日本へ引き渡されることはありません。
帰国が実現しなければ事件の審理に大きな影響を及ぼすことが懸念されます。

東京地方検察庁は、2019年12月31日、東京地方裁判所にゴーン被告の保釈取り消しを請求しました。
同日夜、東京地方裁判所は保釈を取り消す決定をすると同時に保釈金15億円も没取されました。

2020年1月2日、日本政府は、国際刑事警察機構(ICPO)に対し、レバノン政府にゴーンの身柄を拘束するように要請することを求めました。
レバノン国営通信社NNAは、「ICPOからの赤手配書をレバノンの検察当局が受領した」という内容の報道を行っています。

2020年1月8日、レバノンで記者会見を開き、自身の追放に西川廣人元社長、川口均元副社長、豊田正和元経済産業審議官らが関わったと主張しました。

 

 

【ゴーン被告の密出国についての見解】
日産元CEOのカルロス・ゴーン被告が、起訴中の保釈の身でありながら、母国であるヨルダンに逃亡というニュースを聞いたとき、「日本も密出国できるのだな」ということを改めて感じました。
ビジネスジェットやプライベートジェットなら、ハイジャックの恐れがないので荷物検査はなおざりでしょうが、出入国は厳格に行われますので、通常ならば密航は困難でしょう。
そもそも密航は旅費の工面ができない金のない人がやるという先入観あるので、金持ち御用達のプライベートジェットで密航など、それこそ「想定外」だったのでしょう。

密出国という刑法犯を犯したカルロス・ゴーン被告は、レバノン国内にいる限りはレバノン政府が保護してくれるでしょうが、国外に出れば保護がないので捕まって日本に送還されると思われます。
日本の裁判所で刑法犯として刑を言い渡されて、刑期を終えて晴れて自由の身になったとしても、その後の日本での在留許可は非常に難しくなるでしょう。

これを機に、日本としては、司法制度の見直し、出入国管理行政の見直しに繋げていかなければいけないですね。

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